ルテインを多く含む野菜・食品と摂取方法について
ジョブチューンで紹介されました!
ジョブチューンの「名医たちがぶっちゃけ!病気を予防する最強の食べ物スペシャル!(2017年6月3日放送)」で、
老眼・白内障の予防に役立つ食べ物として「ルテイン」という成分が効果的で、1日に必要な量のルテインを摂取するには
ぶっちゃけ
ほうれん草2株(1日あたり)
を食べればOKだと紹介されました。
ちなみに
・目に良いとされるブルーベリーにはルテインは含まれていません
・ルテインは油に溶けやすい特徴があり、油と一緒に摂取するのが良い
・合わせて摂るなら目の疲れに良いDHAを含む「ツナ」と炒めると良い
ルテインを摂取するのに良いサプリを当サイトで紹介しています。
おすすめは「めなり」というサプリです。
詳しくはこちらの記事で紹介しています↓
この記事の目次
ルテイン含有量の多い食品とは?
「ルテインを食べ物から摂取するには何をどれだけ食べればいいの?」「ルテインの含有量の多い野菜はどれ?」
そんな疑問に答えるべく、ルテインが多く含まれる野菜やルテインの1日の目安となる摂取量、どの野菜をどれくらい食べれば推奨量に達するのかについて調べてみました。
ルテインは黄色い色素のカロテノイドの一種で、一般的には緑黄色野菜に多く含まれています。
体内では生産することができず、外部から摂取する必要があり、とくに40代以降は体内の蓄積量が減少するので、積極的に補うことがとても大切です。
代表的な野菜はほうれん草、ブロッコリー、レタス、かぼちゃ、とうもろこし、人参などです。どれもスーパーで簡単に手に入る野菜で、いろいろな料理で摂取することが可能です。
また卵に含まれるルテインは量こそ少ないものの、吸収率はほうれん草の3倍なのでとても効率的に摂取できます。
毎日の食卓に緑黄色野菜や卵を使って食べていれば、1日の必要量の目安とされる6mgに容易に到達すると思います。
しかし、そうは言っても「毎日こんなに摂れないよ・・・」という方もいると思います。そういう方には手軽に補給できるサプリメントがおすすめです。
当サイトでも独自の基準を元に、数あるルテインサプリの中でベストな商品を紹介しています。ぜひ参考にしてください♪
今回、当記事ではデータを参照するにあたって、アメリカ農務省(USDA)のデータベースより、100gあたりに含まれるルテイン+ゼアキサンチンの含有量のデータを和訳してリスト化しました。日本ではあまり一般的ではない野菜はなるべく省いています。
また同じ野菜でも「生」「加熱」「塩ゆで」「缶詰」「冷凍」など何パターンも調査されていて含有量の数値が複数存在しますが、このリストでは「生」の野菜の状態での数値を優先しています。(単位はμg(マイクログラム)。mgの1000分の1)
ルテインを多く含む野菜
さつまいもの葉 | 14,720μg |
たんぽぽの若葉 | 13,610μg |
野沢菜 | 12,825μg |
ガーデンクレス | 12,500μg |
ほうれん草 | 12,198μg |
チコリ | 10,300μg |
ケール | 8,198μg |
クレソン | 5,767μg |
パセリ | 5,561μg |
赤唐辛子 | 5,494μg |
高菜 | 3,730μg |
ルッコラ | 3,555μg |
食用菊 | 3,467μg |
ニガウリ | 2,638μg |
夏かぼちゃ | 2,125μg |
ニラ | 1,900μg |
ビーツのベビーリーフ | 1,819μg |
そら豆 | 1,811μg |
レタス | 1,730μg |
ブロッコリー | 1,683μg |
枝豆 | 1,619μg |
芽キャベツ | 1,590μg |
かぼちゃ(オレンジ) | 1,500μg |
コリアンダー | 865μg |
アスパラガス | 771μg |
さやいんげん | 663μg |
とうもろこし | 644μg |
アーティチョーク | 464μg |
赤キャベツ | 329μg |
セロリ | 283μg |
オクラ | 280μg |
人参 | 256μg |
トマト | 123μg |
ちりめんキャベツ | 77μg |
白菜 | 48μg |
チンゲン菜 | 40μg |
なす | 36μg |
キャベツ | 32μg |
きゅうり | 23μg |
にんにく | 16μg |
ラディシュ | 10μg |
エシャロット | 8μg |
玉ねぎ | 4μg |
カリフラワー | 1μg |
アルファルファ | 0μg |
竹の子 | 0μg |
ごぼう | 0μg |
スピルリナ | 0μg |
この中で含有量が圧倒的なのがほうれん草です。ほうれん草は100gあたり12,198μg(約12mg)もルテインが含まれています。
ケールは茹でて加熱した状態では19,697μgと含有量がもっとも多いのですが、生の状態では8,198μgと、ほうれん草よりも低い値です。苦くて食用には適さないので主に青汁の原料になります。
ブロッコリー以下、レタス、芽キャベツ、とうもろこしな どにもルテインは含まれますが、ほうれん草に比べると5分の1~10分の1以下と量が少ないです。
ルテインの一日の摂取量の目安が6~10㎎であることを考えると、調理しやすくてスーパーで安く売っているほうれん草をメインにした方が現実的でしょう。
さつまいもの葉っぱにルテインが多く含まれるのは意外でしたが、沖縄地方では「八重山かずら」という紅イモの葉っぱ部分を味噌汁の具や炒め物、おひたしとして食べる習慣があります。
そのせいか、紫外線が強い地域にもかかわらず目が良い人が多いそうです。実はこの八重山かずら、ルテインの含有量が100gあたり31.1mgあり、ケールやほうれん草よりも豊富に含んでいます。
八重山かずらは知名度こそありませんが、ルテイン以外にもビタミンやミネラルが豊富な注目の野菜です。
しかし防疫法の関係で県外への持ち出しが禁止されており、沖縄以外ではなかなか食べる機会がないのが現実です。
ところが、この八重山かずらから抽出したルテインを20mg配合したルテインサプリメントがあります。よかったらチェックしてみてください♪
ルテインを多く含むフルーツ
柿 | 834μg |
桃 | 559μg |
オリーブ | 519μg |
アボカド | 271μg |
マンダリンオレンジ | 243μg |
ブルーベリー | 208μg |
さくらんぼ | 173μg |
プラム | 148μg |
クランベリー | 138μg |
ラズベリー | 136μg |
金柑 | 132μg |
オレンジ | 129μg |
キウイフルーツ | 122μg |
ブラックベリー | 118μg |
ボイセンベリー | 118μg |
アプリコット | 89μg |
パパイヤ | 89μg |
バナナ | 84μg |
デーツ | 75μg |
ぶどう | 72μg |
リンゴ | 64μg |
西洋なし | 53μg |
干しぶどう | 47μg |
プルーン | 40μg |
グレープフルーツ | 34μg |
いちじく | 32μg |
メロン | 27μg |
いちご | 26μg |
マンゴー | 23μg |
アセロラ | 17μg |
レモン | 15μg |
すいか | 8μg |
グァバ | 0μg |
ザクロ | 0μg |
パイナップル | 0μg |
パッションフルーツ | 0μg |
ライム | 0μg |
レイシ | 0μg |
レーズン | 0μg |
柿が断トツなのは意外ですが、ほうれん草に比べると含有量も少ないですね。
しかし、スーパーで手に入る一般的なフルーツにも浅く広くルテインが含まれることが分かりました。
また目に良いとされるブルーベリーをはじめ、多くのベリー類がリストに載っているのは注目したい点ですね。
その他のルテインが含まれる食品
ピスタチオ(生) | 2903μg |
ピスタチオ(ロースト) | 1160μg |
卵黄(生) | 1094μg |
アサイーベリージュース | 783μg |
キャビア | 648μg |
亜麻仁(フラックス) | 651μg |
全卵(目玉焼き) | 543μg |
全卵(生) | 503μg |
全卵(ポーチドエッグ) | 501μg |
全卵(オムレツ) | 423μg |
全卵(ゆでたまご) | 353μg |
ソフトクリーム(チョコ) | 151μg |
かぼちゃの種 | 74μg |
卵の白身(生) | 20μg |
卵の卵黄に含まれるルテインの量はほうれん草に比べると微量ですが、卵の他の成分と結びつくことにより3倍も吸収されやすいという特徴があります。
1日1個の卵を食べると加齢黄斑変性症や白内障のリスクが低減することが研究で明らかになっています。
ちなみに、牛乳も他ではルテインを含むと紹介しているサイトもありますが、アメリカ農務省のデータを調べたところ、全く含んでいないことが分かっています(参照:アメリカ農務省)
ルテイン補給なら断然、ほうれん草!
同じくルテインが豊富なのがほうれん草です。
生の状態だとルテイン含有量は12,198μgですが、茹でて加熱すると含有量が15,690μgに上がります。
スーパーで売ってるほうれん草は袋に入っていますが、だいたい200g~270gで6~7株が入っています。
ルテインの1日の摂取量の目安を6㎎とすると、ほうれん草を2~3株食べれば十分になります。10mgを摂取するなら3~4株を食べるといいでしょう。
ほうれん草は茹でて和え物や味噌汁、加熱して炒め物など料理方法も多彩で、毎日の食卓に登場しても飽きることはありません。そういう意味ではほうれん草はルテイン摂取に最適ですね。
ちなみにルテインは脂溶性のため、油と一緒に摂取するとより吸収率が高くなります。
ほうれん草を食べるなら、油で炒めるか、油を含む食品と一緒に食べることをおすすめします。
ただし、毎日、ほうれん草や卵を食べるのは難しいという方もいます。そういう場合は気軽にルテインが摂取できるサプリメントを上手に利用してください。
ルテインのサプリメントは数多くありますが、選ぶ基準はわりとシンプルです。
1.ルテインを6mg以上、できれば10mg以上含んでいること。
2.ゼアキサンチン、ビルベリーエキスを配合していること
たったこの2つです。
1については効果を見込めるのが6mg、できれば10mg以上だからです。詳しくはルテインの一日の摂取量と過剰摂取の副作用についての記事を参照してください。
2については、ルテインは脂溶性で体内では吸収されづらいのですが、ゼアキサンチン、そしてビルベリーエキスに含まれるアントシアニンと一緒に摂ると吸収率がアップして相乗効果が期待できるからです。
ドラッグストアで売っているルテインサプリには上記の基準を満たす商品は1つもありませんが、ネット通販ならあります。
それが外国製のドクターズチョイスのルテイン40mgと、国産の「めなり」です。
めなりはルテイン含有量こそ12mgですが、ゼアキサンチンと5対1の黄金比率で配合していて、ビルベリーエキスもたっぷり含んでいます。
他にも強力な抗酸化成分であるアスタキサンチン、クロセチン、カシスエキスなども入っており、組み合わせが良いためか、ドクターズチョイスと同じくらい効果が見込めます。
私はどちらも買って飲んでみましたが、効果に正直、差は感じませんでした。
ドクターズチョイスは海外製のためか、サプリの粒が大きくて飲み込みづらいのが苦手で、コスパもめなりの方が安いので、私はめなりの方をオススメしています。
ルテインの含有量の根拠となる研究データ
「・・・で、それどこのデータを参照してるの?」
ネット上にあるルテインに関する情報を載せたサイトやブログを見てみると、ルテインの含有量の根拠となるデータを載せていないところが多いです。
「他人のサイトのパクリやん!」
実態は、適当にネットで調べて他人のサイトの情報をコピペしているのがほとんどです。
健康に関する情報ですから、できるだけ数字の根拠となる実験データなどに当たり、正確な情報を載せてほしいものです。
「データによって数字がバラバラ・・・」
そこで当サイトでも、野菜や果物のルテインの含有量を調査したデータを調べたところ、日本のデータは見つかりませんでしたが、アメリカの農務省のデータ、そして海外の研究論文のデータが複数見つかりました。
調査方法が違うせいか随分と数値に差が出ています。正直、こんなに差があるとは思いませんでした。
さらに小松菜など日本独自の野菜は使われていません。これは日本の研究機関でぜひ調べてほしいところです。
正直、どれが正しいのか分かりませんが、当サイトではアメリカ農務省のデータを基準にしています。しかし、よくWEBサイトで引用されているのはデータ1です。そしてどのデータでもでケールとほうれん草が上位を占めています。
ルテインの含有量の多い食品 データ1
ケール 21.9mg
コラード 16.3mg
生ホウレンソウ 10.0mg
ブロッコリー 1.90mg
葉レタス 1.80mg
グリーンピース 1.70mg
芽キャベツ 1.30mg
トウモロコシ 0.78mg
インゲンマメ 0.74mg
生ニンジン 0.26mg
トマト 0.10mg
※コラードはアメリカ南部や南米で一般的な結球しないキャベツ。
出典:著者 Ann Reed Mangels, Joanne M Holden, Gary R Beecher, Michele R Forman, Elaine Lanza / 論文タイトル Carotenoid content of fruits and vegetables: An evaluation of analytic data / 掲載誌 Journal of the American Dietetic Association 1993:284-295 一部翻訳 論文(有料)
データ1以外にもいろいろデータがあるので興味のある方は参考にしてください。
ルテインの含有量の多い食品 データ2
ケール 39,550mcg/100gあたり
ほうれん草 11,938
コラード(加熱) 8,091
ほうれん草(加熱) 7,043
レタス 2,635
ブロッコリー(加熱) 2,226
とうもろこし(加熱) 1,800
えんどう豆(加熱) 1,350
芽キャベツ(加熱) 1,290
オクラ(加熱) 390
人参 358
セロリ(加熱) 250
オレンジ 187
パパイヤ 75
桃 57
トマト 40
グレープフルーツ 13
※ルテイン+ゼアキサンチンの合計の値です
出典:著者 George Torrey / 論文タイトル Lutein for Preventing Macular Degeneration ~ Lutein May Decrease Your Risk of Macular Degeneration 掲載URL
ルテインの含有量の多い食品 データ3
ケール(生) 39,550mcg/100g
チリメンキャベツ(外葉部) 14,457
ほうれん草(生)5,869
パセリ(生) 5,812
レタス(ロメイン種、生)2,635
えんどう豆(冷凍、生)1,633
ブロッコリー(生鮮、生)1,614
芽キャベツ(生)1,590
アプリコット 101
マンダリンオレンジ 50
参照 カロテノイド.info
出典1:著者 Holden JM, Eldridge AL, Beecher GR, Buzzard IM, Bhagwat S, Davis CS, Douglass LW, Gebhardt S, Haytowitz D, Schakel S. / 論文タイトル Carotenoid content of U.S. foods: an update of the database. / 掲載誌 Journal of Food Composition and Analysis. 1999;volume12:P169-196. 論文(有料)
出典2:著者 Hart DJ, Scott KJ. / 論文タイトル Development and evaluation of an HPLC method for the analysis of carotenoids in foods, and the measurement of the carotenoid content of vegetables and fruits commonly consumed in the UK. / 掲載誌 Food Chemistry 1995;volume54:P101-111. 論文(有料)
ルテインの含有量の多い食品 データ4
ほうれん草(加熱) 13,504μg/100gあたり
ケール(加熱) 8,884
コリアンダー 7,703
ほうれん草(生) 7,224
パセリ 4,326
ロメインレタス 3,824
ピスタチオ 1,405
ズッキーニ(加熱) 1,335
アスパラガス(加熱) 991
たまご卵黄(生) 917
ネギ(生) 782
ブロッコリー(加熱) 772
たまご卵黄(加熱) 744
エンダイブ 399
きゅうり 361
緑豆(加熱) 306
たまご全卵(加熱) 273
とうもろこし(加熱) 239
キウイフルーツ 171
レタス 171
芽キャベツ(加熱) 155
その他
リンゴ、ぶどう、マンゴー、オリーブ、オレンジジュース、桃、トマト、すいか
※オールトランス型とシス型の合計値
出典:著者 Alisa Perry, Helen Rasmussen, Elizabeth J. Johnson / 論文タイトル Xanthophyll (lutein, zeaxanthin) content in fruits, vegetables and corn and egg
product(訳:「フルーツ、野菜、とうもろこし、卵の商品に含まれるキサントフィル(ルテイン、ゼアキサンチン)について」 / 掲載誌 Journal of Food Composition and Analysis 2009;22:P9-15 論文URL
データには出てきていませんが、小松菜にも微量に含まれているという情報があります。ただし根拠となるデータは見つかりませんでした。
同じ緑黄色野菜なのでルテインが含まれていてもおかしくはありませんが、ほうれん草ほどではないようです。
ルテインを補給しないといけない理由とは?
ルテインは体内では目の網膜の黄斑部に存在する黄色い色素で、物を見るにはとても重要な働きをします。
しかし驚くべきことに生まれる前の赤ちゃん(出生前の妊娠22週の胎児)には黄斑部に色素が存在しない、つまりルテインが存在しないのです。
母親の母乳と生後の食事を通じてルテインとゼアキサンチンを摂取することで徐々に黄斑部にルテインが蓄積されていきます。
ちなみに生まれたての猿をルテインとゼアキサンチンを含まない食べ物で育てると、その猿の黄斑部には色素が存在しないことが分かっています。
またアメリカのARED2[PDF]という大規模な研究ではルテイン、ゼアキサンチンを含む抗酸化サプリメントを服用した結果、加齢黄斑変性症の発症リスクが20%低下したという報告があります。
この結果は、ルテインが不足すると加齢性黄斑変性症のリスクを高め、逆に必要な量を摂取していれば病気のリスクを下げることを示しています。
加齢により体内に蓄積されたルテインの量はどんどん減少していくので、なおさらしっかりと補給していかないといけません。
まずは毎日の食事でルテインを豊富に含む食品を食べることから始めるのがおすすめですが、一般的な食事で摂取できる量は1日あたり必要な摂取目安量には全然足りません。
不足している分はサプリメントで補うことが必要でしょう。