ルテインの品質で選ぶ
ルテインはみな同じではありません。ルテインには品質の違いというものが存在します。品質の違いにはどんな種類があるのか、また効果はどの程度違うのか紹介します。
この記事の目次
ルテインの品質の種類について
ルテインの品質はざっくり言うと3つに分類できます。
FloraGLO(フローラグロー)ルテイン
世界でもっとも高品質と認められているのが米国のケミンヘルス社が製造特許を持つ
「FloraGLO(フローラグロー)ルテイン」
です(米国特許番号5382714/日本特許番号2790212)。契約したインドとタイのマリーゴールドの農場で残留農薬や保存料などの厳しい基準をクリアした高品質なものを使用しいます。
品質のチェックは第三者施設による検査も行われており、原料からフローラグロールテインの製造まで100%のトレーサビリティが担保されています。
ただし、最高品質と言い切れるのは「フローラグロールテインを100%使用」と明記しているサプリに限ります。書いてない場合は「ほんの一部のみ使用し、あとはよく分からないルテインを混ぜ込んでいる」可能性があるからです。
では、フローラグロールテインを100%使用しているサプリメントを紹介します。
1.ドクターズチョイス ルテイン40mg
海外製のルテインサプリで、フローラグロールテインを100%使用しています。ルテインの含有量もトップクラスで、品質も信頼できます。ルテイン以外はゼアキサンチンが2mg、ビルベリーエキスが50mg入っています。通常1ヶ月分で3,980円。
2.朝のルテイン&プラセンタ
「ひとみの専門店」が販売する珍しいゼリータイプの商品でプラセンタ入り。水溶性タイプのフローラグロールテインを100%使用しており、たっぷり40mg配合。ゼアキサンチンは2.4mg、プラセンタエキスは6000mg配合。美味しいマンゴー味です。お試し5日分で500円なのでお気軽に。
3.なごみアイ
ステラ漢方が販売するサプリでフローラグロールテインを100%使用しており10mg配合。他にもゼアキサンチンを2mg、クロセチン7mg、プロアントシアニジンを30mg配合。定期購入で初月1,980円、翌月以降4,298円。解約はいつでも可能だが、条件をサイトに明記していないのは悪印象。
4.ネイチャーズヘルス ルテインスーパーEX
目に特化したサプリを販売するネイチャーズヘルスの商品でフローラグロールテイン100%で20mg配合。他にもゼアキサンチン1.5mg、アスタキサンチン6mg、カシス120mg、コンドロイチン21mg、リコピン2.1mgなど有効成分も多い。通常1ヶ月分で6,800円とかなりお高め。
5.メニールテイン ゼア90日
楽天でもよく売れてるサプリで、フローラグロールテイン100%を32mg配合。他にもゼアキサンチン1.6mg、カシスエキス5mg、DHA20mg、EPA20mg、ビルベリーエキス10mgを配合。3ヶ月分だが、1ヶ月あたり約3,200円とリーズナブル。
他にもAmazonや楽天で探せばフローラグロールテインを使用したサプリはたくさん見つかります。
マリーゴールド由来のルテイン
フローラグロールテインの次に品質が良いのが、
「ただのマリーゴールド由来のルテイン」
です。どこの国で栽培されたマリーゴールドなのか記載がなければ不明です。産地が不明なのは少し不安ですよね。また、残留農薬など品質の検査やトレーサビリティも保証されていない可能性があります。
ちなみになぜマリーゴールドなのか?ルテインの含有量で言えばほうれん草やブロッコリーの方がいいのですが、これらの緑黄色野菜はβカロテンなど他のカロテノイドと分離してルテインだけを抽出するのが難しいため、ルテインの純度が高いマリーゴールドが選ばれているそうです。
1.さくらの森 めなり
マリーゴールドから抽出した天然ルテイン100%を12mg、ゼアキサンチン2.4mg、ルテインの吸収率が約2.8倍になる特許取得ビルベリーを170mg配合。他にもアスタキサンチン、クロセチンを配合。当サイトおすすめです。定期購入で初月979円、翌月以降3,218円。解約はいつでも可能。
2.ダイドードリンコ クリアアイ
マリーゴールド由来の天然ルテインを100%使用し10mg配合。他にゼアキサンチンを2mg、DHA、EPA、ビタミン群を配合。定期購入で初月972円、翌月以降は2,430円。解約はいつでも可能だが、条件をサイトに明記していないのは悪印象。
3.マイケア 一望百景(いちぼうひゃっけい)
健康食品大手マイケアのサプリでマリーゴールド由来の天然ルテイン20mgに加えてカンダバーというサツマイモの葉っぱからもルテインを抽出している変わり種サプリ。ゼアキサンチンも0.8mg配合。他にも沖縄原産のフコイダン、紅イモのアントシアニンを配合。定期購入で価格はずっと1,749円。解約はいつでも可能。
ちなみに薬局で売ってるDHCルテイン光対策、ファンケルえんきん、ディアナチュラルテイン、ネイチャーメイドルテインなどはマリーゴールド由来です。小林製薬ルテインは一切不明です。詳細は以下の記事で。
化学合成されたルテイン
そして最後は
「化学合成されたルテイン」
いわゆる「石油から作られている」と言われているものです。ルテインの原材料について何も記載がない場合、どこで何の材料から作られているのかまるで分からない、化学合成されたルテインと考えても良いでしょう。
もちろん、「化学式が同じならどんなルテインでもいいんじゃね?」という考えの方もいると思いますが、気持ち的には不安が残ります。
メリットは値段が安いことですが、マリーゴールド由来のルテインを使用しているサプリにも安いものはあるので、あえて選ぶ必要はないと思われます。
Amazonや楽天でも安く売っていますが、紹介するに値しないので割愛します。
ルテインの品質によって効果はどう変わる?
ルテインの品質の違いはルテインの効果の違いというよりは、安全度、品質基準、研究論文での採用数が主です。当然、フルーラグローのルテインは一番安心安全であり、品質も確かで、多くの研究論文で採用されています。
ではルテインの効果の違いはどうでしょうか?ルテインの効果の違いとは具体的に言うとルテインの体内での吸収率の差でもあります。
その背景にはルテインの体内での吸収率の悪さがあります。
元々、ルテインは体内で吸収されにくい?
ルテインは脂溶性と言って油に溶ける性質があり、そのままでは体内で吸収されにくいです。そのため、ルテインを食材から摂る場合はルテインが豊富に含まれるほうれん草を油を使って料理すると吸収効率が良いとされます。
ルテインの形態にはフリー体(遊離体)ルテインとエステル体ルテインの2種類があります。体内で存在する状態はフリー体であり、フリー体のルテインならばそのままストレートに吸収されます。
ところがエステル体のルテインはフリー体ルテインに脂肪酸がエステル結合された状態なため、体内の消化酵素により脂肪酸を加水分解によって分離するという過程を経てフリー体になってから血中に吸収されます。つまり吸収効率が悪いんですね。
そのためルテインはエステル体よりもフリー体の方が良いとされています。ちなみにフローラグロールテインは、マリーゴールドからフリー体を精製・結晶化する工程の特許を所有しており、当然フリー体です。
また多くのサプリメントでも「フリー体ルテインを使用している」と明記している会社が多いです。
ところがどっこい、「フリー体が良い」という風潮を根底からひっくり返す研究報告があります。曰く、「エステル体の方が良い」と。
フリー体よりエステル体の方が良いはウソ!?
オリザ油化という、ルテイン原料を販売している会社がまとめたものですが、フリー体ルテインとエステル体ルテインで摂取した場合、海外の臨床結果(Phylips E. Bowen et al., J. Nutr., 132. 3668-3673 (2002) ) では
・血液中のルテイン濃度の上昇具合はエステル体で摂取した方が、フリー体で摂取するよりもルテイン濃度が61.6%高くなった。
・32時間後のピーク時では,エステル体で摂取した方が、2倍近い濃度の上昇を示した。
・血液中における存在時間も、フリー体と比べてエステル体の方が長い結果になった。
そこでオリザ油化が改めて実験した結果、摂取32時間後のルテインの最大血中濃度を比較すると、エステル体で摂取した方が、フリー体で摂取した場合と比べて5.8倍の高値を示しました。
なぜエステル体の方が高いのか要因は明らかではありませんが、フリー体よりもエステル体の方が血液への移行率(消化管からの吸収率)が高く、さらに長時間、血中に留まっていることが明らかになりました。(出典:オリザ油化 ルテイン )
ということで、サプリメントの販売会社はフリー体であることが優位であるとアピールしていますが、買う側としては、あまりこだわらなくてもいいんじゃないかと思います。今のところ、あえてエステル体ルテインだとアピールしているサプリがないのは残念ですが。
水溶性のルテインは吸収率が良い!?
脂溶性だから吸収率が悪いんだったら、水溶性のルテインを作ればいいんじゃね?ということで水溶性ルテインの紹介です。
現在、水溶性のルテインは複数のメーカーが作っていますが、その中の一つ、太陽化学株式会社の水溶性ルテインを例に挙げます。
こちらの会社のルテイン商品「サンアクティブLT」は、独自の技術「ニュートリションデリバリーシステム(NDS)」によって作られています。東北大学と共同研究でラットとヒトで試験が行われています。
それによると、健康な男性8名に水溶性の「サンアクティブLT」または脂溶性のルテインのカプセルを8日間摂取させて血中濃度を比較したところ、「サンアクティブLT」の方が約2倍になりました。
つまり水溶性のルテインの方がより速く、より効率よく吸収されることが確認されました。(出典:太陽化学株式会社)
では、水溶性ルテインを使用したルテインの商品はあるのか?というと、1つあります。それが「朝のルテイン&プラセンタ」です。
「朝のルテイン&プラセンタ」ではフローラグロールテインを100%使用しており、通常の脂溶性のルテインと比べて高価な水溶性のルテインを使用しているようです。
効果の違いについても同社では水に溶かした状態の比較写真を載せていますが、実験の環境が一切不明のため、真偽のほどは確かめようがなく信用度はイマイチです。
そもそもフローラグロールテインを販売するケミン社のHPを見ても、水溶性ルテインについての記載がなく、当然ながら脂溶性ルテインと比較した研究も記載がありません。これでは効果がどの程度違うのか分かりませんね。
今のところ、水溶性ルテインは高価なため、使用しているサプリはまだ少ないですが、近い将来は、水溶性ルテインが標準になる日が来るかもしれませんね。
ルテインサプリを選ぶ際に大切なこと
ルテインは体に吸収されて初めて効果を発揮します。そのために大切なのは一緒に配合される成分です。
実はルテインはルテイン単独で摂取するよりもルテインとセットで目の中に存在する同じカロテノイドのゼアキサンチンと一緒に摂取した方が効果が高いことが分かっています。
つまり、ルテイン以外にもゼアキサンチンが配合されていることが重要です。
さらに、摂取したルテインを目の奥まで運ぶ働きをするのがビルベリーなどに含まれる「アントシアニン」です。アントシアニンはルテインを運ぶ「運び屋」のような役割をします。
つまりルテイン+ゼアキサンチン以外にもビルベリーエキスが配合されていることが重要です。
ルテインサプリを選ぶなら必ず「ルテイン、ゼアキサンチン、ビルベリーエキス」の3つが同時に配合されているサプリを選びましょう。
もしFloraGLOルテインを使用していたとしても、ゼアキサンチンやビルベリーエキスがなければ、効果半減と言ってもいいところです。では、その3つを同時に配合したサプリメントはどれかというと、
めなり、ドクターズチョイス、なごみアイ
の3つだけです。他はゼアキサンチンがなかったり、ビルベリーエキスがないものがほとんどです。ではこの3つのうちどれがいいのか?
含有量と品質だけで選ぶならフローラグロールテインを40mg配合しているドクターズチョイスになると思います。ただし、サプリは毎日飲むものですから、「飲みやすさ」も大切です。
外国製のドクターズチョイスはサプリの粒の大きさが外国人向けなのでとてもデカいです(実体験)。デカいと喉を通りづらく、引っかかって飲みにくいことがあります。
私は個人的に粒の大きいサプリが苦手なので、FloraGLOルテインではないけど天然ルテイン100%の「めなり」を常用しています。
めなりは他にもアスタキサンチンやクロセチン、カシスエキスなど目によい成分をもっとも効果的になる組み合わせで配合しており、体内での吸収率がとてもよいのが特徴です。なごみアイも悪くありませんが、総合力ではめなりの方が上で評価しています
値段的にもお財布に優しいので日本人向けのサプリと言えるでしょうね。
まとめ
ルテインの品質の違いについてはフローラグローは世界でもっとも信用度が高く、品質も安全も保証されており安心できます。またマリーゴールド由来100%であれば天然ルテインなので安心できると言えます。
ルテインの効果の違いについてはフリー体とエステル体について、また水溶性ルテインなど吸収率がカギになります。エステル体の評価は低いようですが、相反する研究結果がある以上、フリー体が良いと断定するのは早いように思います。
ルテインサプリは価格だけでなく品質の違いにも注目して自分に合ったサプリメントを選ぶようにしましょう。当記事が選ぶ際の参考になれば幸いです。